めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

二人で紡いだ物語

二人で紡いだ物語 (朝日文庫)

二人で紡いだ物語 (朝日文庫)

とあるゼミの課題本。
3人のお子さんを育て、日本物理学会の会長まで務めた
物理学者のお話です。
これまた旦那さんがすごい人なんだな。
国際金融マンで、この時期にありがちなモーレツ社員だけど
かなり柔軟な考えの持ち主なんですよね。

頭の中であれこれ思案した末、結婚という選択はあきらめようという方向に私の気持ちが傾きかけたとき、彼は不思議そうな顔で、「物理と僕の奥さんとその両方をとることを、どうして考えないの?」と私に聞いた。まるで、ショートケーキにするかシュークリームにするかを決めあぐねている人に向かって「ほしいなら両方食べればいいじゃないか」と言うときのように、あっけらかんとした口調だった。「こんな当り前のこと、どうしてわからないの?」とでも言いたげだった。


こんなことフツー言えないって!!
すっごい旦那さんを見つけたものですよ。
まぁこの旦那さんを追って行って、「普通は単身赴任」と言われている
海外大学院への派遣について行ってしまうこの方もこの方なんですが。
どうやってついて行ったかって?
本来は自費でも渡航が許されないけどご本人は大学院に在学中だったために
「留学」ということで同じ国内の大学に行ってしまったのですよ。
しかも無謀にも片っぱしから手紙を書いて、奨学金もらってね。


旦那さんが海外赴任になれば、近くの大学に任期付きで職見つけるし
その割に国内では別居生活多し(笑)
そして旦那さんは家事、育児に協力的かと思えば
お味噌汁さえも作れない有様。
いやーよくやったと思いますよ。


でも、この人にとっては旦那さんは本当に絶対的な存在で
旦那さんの厳しかったり先見の明のある一言で
何度も救われている。
本当にいい夫婦だなぁと思います。
二人揃って親バカですしね。
離れていても、この二人に育てられたお子さんたちは幸せだったと思う。


文章は羅列が多くて読み進めるのはちょっと大変でしたが
面白い人生を垣間見させてもらった気がします。
私も頑張らないとなぁ。


★★★☆☆