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キャリアショック―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか?

4492531084キャリアショック―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか?
高橋 俊介
東洋経済新報社 2000-12

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序章 キャリアショックはある日突然やってくる
第1章 成功のキャリアか幸せのキャリアか
第2章 キャリアを切り開く人の行動パターン
第3章 キャリアを切り開く人の発想パターン
第4章 人生支配の代償だった雇用保障
第5章 知的資本経営のできない会社は生き残れない
第6章 明日から取るべき五つのアクション

 2000年に発売され、半年近く前に購入して放置してあった本なのですが、読んでびっくり。最近とある講義で聞いた「Planned Happenstance Theory」について書かれているではありませんか!!この件について書いたエントリーはこちらなのですが、「Planned Happenstance Theory」とは

直訳すれば「計画された偶然理論」ということになるが、ひとことでいえば、変化の激しい時代には、キャリアは基本的に予期しない偶然の出来事によってその八割が形成されるとする理論だ。そのため、個人が自立的にキャリアを切り拓いていこうと思ったら、偶然を必然化する、つまり、偶然の出来事を自ら仕掛けていくことが必要になってくるというのだ。

キャリアショック―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか? (高橋俊介)

ということです。「こういう理論がある」ということをその講義でさらっと聞いただけだったので正確な理論名もわかりませんでしたが、「ああ、こういうことか」と。

 そしてビジネス書やキャリア書を読んで最近、いつも思ってしまうのは、結局ビジネスもキャリアも、アカデミアにいようが民間会社にいようが同じようなことなんじゃないかと。キャリアや人脈が陳腐化する、とこの本の著者も言いますが、それは民間会社に限ったことではないのかも知れないと思います。アカデミアにおいても、いつ今いるラボや研究所、大学がなくなるかはわかりません。ポスト競争も民間よりも熾烈です。そうなってくると、これから自分自身がどうやってキャリアを積み、切り開いていくかはさらにさらに重要になってくるのではないかと思いました。そのためにひとつの研究分野にとらわれることなく、様々な分野の研究を知ること、様々な分野の研究者と交流することはこれから先どんどん重要性が増してくるんじゃないかと。

 2000年と、かなり前に書かれた本ですが、今の状況でも役に立つ本でした。本は読む気になるまで熟成させておいて、気が向いたら読むことにしていますが、これほど「うわー今読んでよかった」と思える本も珍しいです。実は一度途中まで読んだんですが、コマ切れで読んだので意味が分からなくなって挫折していたんですよね。それがこの時期に読むことで「あれってこれじゃん!!」と自分の中ですとんと落ちる部分があったので、タイミングってやっぱりあるんだなぁと改めて思いました。この方の本を進めた友達がいて、その影響で買ったのですが、たぶんその友達にとっては「うわーこれだ!!」と私と同じように思ったのが、半年前だったのでしょう。タイミングも人それぞれですね。