めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

学会予演に4時間

 ・・・17時から始まり、終わったのは21時。オーラル4名、ポスター3名。ポスターは30分程度だったので、オーラルがほぼ1人1時間といったところ。今日は、まあ、軽い感触でした*1。むしろこれがデビュー戦でいきなりオーラルに当たった後輩たちが心配です。本当にこの学会は、っていうか学会予演は怖いんですよ。そしてうちのラボは注目されているので、予演でこってり絞られておかないと後がもっともっと怖いのです。

 学生時代にこの学会に出るのはこれが最後になります。毎年毎年、1月後半という本当に本当に本当に天気の悪い時期にやるので、行くのだけで大変です。飛行機とか新幹線が遅れることは日常茶飯。前日入りでは正直心もとないくらい。今年は北陸だから本当にたどり着けるか。。。。

 毎年演題を出しているこの学会のデビューはポスター発表でしたが、いわゆる普通の「ポスター発表」というよりも、オーラルに近いポスター発表でした。今はもう貼りっぱなしで終了ですが、その当時はポスター発表にも座長がついて、演者はポスターの前で5分程度内容を話すんですよね。緊張しました。観客も結構多かったし。この観客の多さは、バックがベビーピンクという、目立ちまくるカラーでポスターを作製したからに違いないと踏んでいます。バックが全面ベビーピンクに、グラフは赤、青、緑、オレンジと、ボス曰く「サ○リオカラー」でデビュー戦を飾った私も今から考えてみればすごい(苦笑)。

 デビュー戦は、修論直後、学部学生の基礎修練期間中だったので、思い返せば余裕のない日程だったなあと思います。一応学部時代に、オーラルの発表は一度経験させてもらっていたし、地方会でオーラル発表は経験していましたが、本格的な専門の学会はこれが初めて。確かに今の方が格段に忙しいわけですが、当時も修論抱えて、学生の指導もして、初めての学会発表もして、当時の私も十分頑張っていました。だって、クリスマスイブに修論見せたら「今さら見せるとか遅いんじゃない?君だけの教官じゃないんだよ?」と超怒られて、講師(現准教授)の先生とクリスマスにしょぼーん、としてましたもん。その日は泣きながら寝たし。学会用のポスターも、色使いはほめられたものの、大幅訂正が入ったりで結構大変だったもんなあ。

 そんな苦い経験も、今ではいい思い出です。翌年の学会ではオーラル発表に割り当てられ、予演でこってり絞られ、しっかりとしたスライドを作り想定問答も携えて学会に臨んだものの、質問に並んだのは大御所ばかりで、予想の斜め上行く質問が出されたり*2。本当に鍛えられたなあと思います。

 うちのボスは「学会は自分を売り込む場」と位置づける人なので、ビジュアル面は非常にこだわるし、数分の発表で何を主張するか、一貫性やストーリー性を本当に重視します。特にこの学会は目の肥えた人たちが多いので、予演とはいえ、適当なスライド作って行ったら張り倒されると思います。さらに、発表者が質問に即答できないと「その程度の指導しかしていない」とラボ自体の名前にも傷がつくので、7分の発表のために準備するデータは膨大だし、うまく質問をかわすスキルも重要になります。うちのラボの学生が発表するのは基本的にこの年に1回の学会ですが、年に何度も学会に参加するよりもはるかに多くのことが学べました。要求される準備の質が違う。そんな中でとりあえず、「見ていて安心感がある」と評されたのは、最後にしてかなり嬉しいところです。あ、ちなみに今回も、私のスライド全体はピンクで統一されています。黒バックにタイトルショッキングピンクって結構映えるんですよ〜w

 デビュー戦当時、私が指導していた学部学生の研究も、本日ようやくプルーフを校正して提出しました。初めて指導させてもらった学生さんなので、いたらないところばかりで、むしろ自分自身が学ぶばかりでした。人に教えると、自分が何がわかっていて何がわかっていないのかっていうのが明確になって、自分自身の研究手順を見直すきっかけにもなって、勉強になることばかりなんですよね。でもその時の研究がこうしてようやく世に出るのかと思うと、本当に感慨深いです。もちろん自分の名前も論文には入っていますしねw

 新年早々色々飛ばしまくっていますが、そんな日々を象徴するような1日でした。自分お疲れ。そして明日からも頑張ろう。

*1:ボスの突っ込み的に

*2:ちなみに派遣先はボスも指導教官も絶対に助けてくれません。