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ひとりと1匹の生活記録。

政宗の夢常長の現―慶長使節四百年

487341282X政宗の夢常長の現―慶長使節四百年 (河北選書)
濱田直嗣
河北新報出版センター 2012-10

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第一章 伊達政宗と伊達衆
第二章 使節派遣の経緯と目的
第三章 メキシコ・大西洋・セビリヤ
第四章 王都マドリードの使節
第五章 ローマの使節
第六章 帰路のスペインとメキシコ
第七章 大使の帰国と死
終章  語り続けるもの、受け継ぐもの

 今年は、慶長使節団が派遣されてから400年。慶長使節団が派遣される2年前に慶長大津波があり、その復興のために慶長使節団を送り、貿易を行い、外貨を得るつもりだった・・・とも言われているらしい。結局、この貿易の夢はかなわなかったけれども、慶長大津波からの復興事業として行われた、石巻港の整備、新田の開発、貞山堀の開発などは、今の宮城の発展の礎となっています。

 この話を聞いた時、「政宗は何者だよ」と正直思いました。小さい小さい日本の中の、東北地方という更に小さいいち地方を治めているだけなのに、何百年も先を見つめていた。今なんかよりも、もっともっとローカルに生きていたはずなのに、見ていた方向はとんでもなくグローバルなものだった。今、政宗が生きていたら、何を考え、どういう政治を行っただろう?

 ・・・というわけで、慶長使節派遣ミュージアムの濱田館長が書いた本を読んでみました。難しかったけど、何度か読み返したい本です(実際ところどころ何度か読み返している)。

 震災前に、後輩たちと「無料でGO!」のドライブに出たわけですが、その時この、サン・ファン・バウティスタ号を丘から見下ろしただけでした。あの時はこんなことになるなんて、誰一人として思っていなかったわけで、津波で資料はダメージを受けていたと思うし、流失してしまったものもあるだろうし、あの時、ちゃんとお金を払って中まで入らなかったことが非常に悔やまれます。