めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

社会的な意思決定における栄養のインパクト

珍しく、PNAS何ぞ読んでみました。研究1で食べてきた朝食と意思決定を調べて、研究2では実際コントロールした食事を取ってもらって意思決定を調べるという2段構えの研究です。この研究では、朝食の炭水化物/タンパク質比に注目していて、観察研究と介入研究両方やってみたというイメージかな・・・・?意思決定はどういうもので測定しているかというと、ペアでお金を分配するというゲームだそうで、1人が分配金額を決定してもう一人は金額を決められず相手に従うだけ、でも決定権がない代わりに「拒否権」を持っていて、これを行使すると自分も相手も分配金はもらえない、というゲームをやって決めているみたいです。つまり拒否権を行使する回数が多いほど不公平をそのまま受け入れず、拒否権を行使する回数が少ないということは分配者にとって都合のいい人になってしまうような判断をする、ということらしいんですが、これが意味わからん・・・。心理学の世界では普通に使われるタスクのようなのですが、分配者が平等になるように分配したり相手に有利になるように分配したら拒否しないじゃんね・・・。分配者の不平等具合も見ないとだめじゃね????とか思うんですけど、それはちゃんと別に解析しても、やっぱりUnfairでの拒否権行使に差が出るそう。

で、炭水化物が多い食事の人は拒否権使う人が多くて、炭水化物少ない人は拒否権を使う人が少なかった模様。研究1でも研究2でもそれは同じなようです。つまり、あんまり炭水化物少ない食事してると、自分に不利な状況でちゃんと断ることできないよー、ってことみたい。

あんまりこういう実験っぽいことしないのでなじみがないのですが、うーん、こんな1回のご飯の炭水化物/たんぱく質比程度でそんなにゲームの結果に差が出るんだろうか・・・とか思っちゃいますけど、出てるんだからなあ。こういうのが積もり積もって意思決定が異なってくるものなのかなあ・・・。

Impact of nutrition on social decision making.
www.ncbi.nlm.nih.gov

ちなみに日本語の概要はここがわかりやすいです。
栄養バランスと意思決定の関連:糖分が少ない(orタンパク質多め)だと,都合のいい人になってしまう!? - moved