めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

妊娠初期の母親の坑うつ剤使用と、子の自閉症、ADHD発症リスク

昨日の論文と同じ号に載っている、スウェーデンの研究。こちらは出生データを使っているので大規模で、158万出産のデータです。158万出産・・・・。

とりあえず、昨日の結果と以前の結果とも同じで、見かけ上は早期産、自閉症ADHDはリスクが増えるんだけど、兄弟を考慮した解析をすると軒並み数値が下がって、関連するのは若干早期産が増えるというだけ。ここのところの同様の研究と同じような結果ですね。

Associations of Maternal Antidepressant Use During the First Trimester of Pregnancy With Preterm Birth, Small for Gestational Age, Autism Spectrum Disorder, and Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder in Offspring.
www.ncbi.nlm.nih.gov

2本も同じ号に載せたとあって、Editorial commentも出ています。これ読めば2本もフルペーパー読まなくても大丈夫だったかなあと思わなくもないのですが、胎児期に坑うつ剤に子宮内で曝露することそのものがリスクをあげるのか、そもそも坑うつ剤を使用する原因となっている母のうつ病罹患やそのうつ病になりやすい素因(遺伝子)がリスクをあげるのか、そのあたりが合わさっている(うつ病になれば坑うつ剤治療がなされる)ので、メカニズムに決着つけるのが難しいと。さらにうつ病の重症度などがわからない研究も多いけど、うつ病の重症度や薬の種類、服薬期間、服薬量なども関連してると考えられる(まあこれはうつ病の重症度を反映しているともいえるんですが)ので、まだ研究としては必要、というような論調でした。

www.ncbi.nlm.nih.gov