めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

母親の抗鬱剤使用と児の精神疾患リスク

デンマーク90万人の出生データから、「抗鬱剤の使用なし」「妊娠中に抗鬱剤使用」「妊娠前2年間抗鬱剤使用」「妊娠中および妊娠前2年間の抗鬱剤使用」の4郡に分けて、精神疾患の罹患リスクを比較しています。精神疾患は、二次解析では自閉症スペクトラム症候群、気分障害神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害、行動及び情動障害、知的障害に分けて解析しています。

カプランマイヤーカーブでは使用なし群以外の3群のリスクが上がっているのですが、これ、統計的に有意なんですかね・・・・?ハザード比は妊娠前使用群を基準として、妊娠中のみ抗鬱剤使用群、妊娠前も妊娠中も抗鬱剤使用群で比較していますが、妊娠前使用群に比較して他の2群でリスクが有意に上昇しています。なぜこれ、使用なし群の比較じゃなかったんだろう・・・・?(一応理由はあるみたいですが、急いで読んだのですっとばし)

母親の疾患の重症度で児の精神疾患リスクへの寄与度が決まるみたいな結論でした。多分これは180日以上の使用群と、SSRIと非SSRIの両方使っている群でハザードが上昇しているからなんでしょうが、精神疾患の重症度そのものを測定しているわけではないんですよね。

あと、2年以内の使用者を基準にしていますが、じゃあ何年ならその影響は残らないのかとか、そういう疑問に答えられる研究ではなく、これからの研究が待たれます。しかし、症状の重症度とかそういうのまで勘案しちゃうとこれだけのデータベースにできないし、色々難しいなあと思いました。


Antidepressant use during pregnancy and psychiatric disorders in offspring: Danish nationwide register based cohort study.
www.ncbi.nlm.nih.gov

エディトリアルでも取り上げられているのですが、じゃあどうしろと?という感じではある・・・。
Prenatal exposure to antidepressants and increased risk of psychiatric disorders | The BMJ