めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

21種類の抗うつ剤の効果についてのメタアナ

京都の先生がCo-authorで入っているので、京大のプレスリリースが日本語で詳しいと思います。図のうしろに薬の写真が入っててすごいみにくいんですが、なんでこんなのにしちゃったんだろう・・・・。あと、プレスリリース本文に「4.研究プロジェクトについて 本研究は公的機関や企業、非営利機関からの支援は受けていません。」ってあるけど、FundingにオックスフォードとJSPSがクレジットされてるから、うそかいちゃいけませんよ・・・?誰も何も言わなかったのかな・・・・?

 この研究は各国で行われた抗うつ剤のRCTより、2016年1月8日までに報告された522件、延べ116,477人の試験結果を含んだ解析で、成人の中程度以上のうつ病患者が対象。21の薬剤全てでプラセボより効果があることを確認していますが、薬剤によってその幅は異なるとの事。さらに、投薬中止についてはもっと薬剤間でばらつきがある感じで、プラセボのほうが優れている薬剤もちらほら。

あと、著者らは出版されていないデータも出してもらってるとの事で、バイアスが極力小さくなるように努力したというのですが、結構抗うつ剤は出版バイアスの影響が大きかったって論文をどこかで読んだ気がするので、スポンサーが製薬会社かどうかとか、もう少しバイアスの影響についてつっこんだ解析がほしかったかなあと思います。

Comparative efficacy and acceptability of 21 antidepressant drugs for the acute treatment of adults with major depressive disorder: a systematic review and network meta-analysis.
www.ncbi.nlm.nih.gov

抗うつ剤の効果を網羅的に比較 -効き目と副作用頻度、臨床試験データを統合-
www.kyoto-u.ac.jp

第5回「エビデンスに基づく医療がハイジャックされている?」
https://www.rieti.go.jp/users/sekizawa-yoichi/serial/005.html

もっと最近の奴もあったと思うけど、非公開データも含めて解析したら、効果がなくなっちゃった例。
Reboxetine for acute treatment of major depression: systematic review and meta-analysis of published and unpublished placebo and selective serotonin reuptake inhibitor controlled trials
www.ncbi.nlm.nih.gov