めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

サラリーマン・サバイバル

4094021663サラリーマン・サバイバル (小学館文庫)
大前 研一
小学館 2001-04

by G-Tools

 やっぱり大前さんの本は面白いなあと思います。

第1章 「知的ホワイトカラー」をめざせ
第2章 「知的に怠惰な人」はリストラの餌食になる
第3章 実力を見極め、向上させる発想法
第4章 世界標準から見た会社の常識・非常識
第5章 年金破綻・ビッグバン時代の資産運用
第6章 デジタル・ネットワーク社会はボーダレス・ワールドだ

 そして、読むたびに自分はまだまだ甘い、と思います。『今日の仕事は明日に残すな』とか、『自分がいまやらなければいけないことと、自分がやらなくてもいいことをはっきり分ける。』とか。そういう言葉を見るたびに「あー」とか「うー」とか夜な夜な唸るのですが、その一方で励まされる文章もたくさんあります。

 私は、人は30歳までに3回以上失敗すべきだと思う。なぜなら、私の経験では、失敗したことのない人間や組織は思い込みがあって非常に怖いからである。

 私の人生、失敗だらけです。幸い致命的な失敗はないのですが、「あの時のあの失敗はなあ」と思い出しては一人顔を赤らめる失敗なんて、数え切れません。そして失敗って忘れられないんですよね(苦笑)でもそういうことが、今の自分を作ってるんだなあと思います。特に自分が「こうだ!!」って思っていたことを否定された時の衝撃ってないから、その後「あ、これは・・・」と自分の行動を振り返ることにもつながりました。

 あとは「そうかもなあ」と思ったのはこのあたり。

 ただし、自分から意図的に人的ネットワークを作ろうとしてはいけない。自分の生き方を定めていく過程において自然にできたネットワークでないと、だめなネットワークになる可能性の方が高いのだ。典型的な例が一時、若いビジネスマンの間で流行した異業種交流会である。

 なんていうか、無理して異業種交流会やっても、価値観が違えば結構付き合っていくのが苦痛になってきて、結局離れてしまうんですよね。私は今、色々縁があって横のネットワークが爆発的に増えてきましたが、なんていうのかなあ、「サイエンスの話を飲みながら語れるひとたち」とか、「ひとつのイベントを作っていく過程でできた仲間」なので、もともと「ともかく人脈を!!」と意気込んでできたネットワークじゃないんですよね。だって、人脈なんて意気込んで作るもんでもないですし。まあ、意気込んだ時期もそれなりにありましたけど〜。でも結局そういう人たちのつながりはそんなに続かないというか・・・。

 ちなみに、この本の中で励まされたのは以下の一文。

 私は『マッキンゼー』で社員を何千人も見てきたが、不思議なことに成功する人間としない人間は唯一、明らかな違いがある。それは、成功する人はどんな仕事でも厭わずにやるが、成功しない人は仕事を選ぶということだ。

 結局、「よくやるねえ」とあちこちの仕事を請け負いすぎて、精神的にしんどくて泣きながら夜道を帰ったり、出勤する道すがら自分で自分を励ましたりと相当やばい時期がけっこうあります。「なんでこんなに請け負っちゃうんだろうなあ」と思いますし、「正直、やりたくにあ・・・」という仕事も結構あります。でも、なんか断りきれないんですよねえ。でもそれが、いつか自分のキャリアの成功につながると信じて、がんばりたいと思います。

 あ、でも、どの仕事にも自分のエネルギーをうまく配分して最高のアウトプットを出すには、請け負いすぎないことも時には必要ですね。