めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

レオナール・フジタ展

 仙台メディアテークにて。公式HPはこちら。

 藤田嗣治を知ったのは、国立近代美術館の「生誕120年藤田嗣治展」でした。いやあ、このとき私は「嗣治」が読めないぐらい無知だったのですが、この時代の近代画が好きなこともあり、結局虜になりました。今回も迷った挙句図録をお買い上げ。近代の特別展の図録を買わなかったことを今でも悔やんでいます。近代の特別展では、藤田嗣治の伝記を買いました。また読み返してみよう。

 今回の目玉は、日本初公開となる群像大作だったわけですが、対峙した瞬間、鳥肌が立ちました。私は自分自身で絵を描くわけでもないし、芸術に造詣が深いわけでもないし、ただ単に美術館を巡って、好きな絵を見てぼーっと「この人のこの創作意欲の源泉はなんなんだろう」と、意識を飛ばしてみているだけでいいのですが、こういう瞬間があるから、やめられないんだと思います。

 東京では上野の森でやったみたいですが、こういう展覧会は地方都市の方が空いていて、私は好きです。あとは東京よりもちょっとだけお値段が安いですしね。まあ会場が狭い分、出品作品も削られてしまうのかも知れませんが。今回も相棒のウォークマンを忘れて「しまった!!」と思ったのですが、人がいた割に話声も気にならず、何よりも音声ガイドを借りて本当によかったと思います。これは行かないと損だと思います。

 おしい!!と思うのは、礼拝堂の動画映像が、ちょうど壁の割れ目?継ぎ目?にあたって気になってしまったこと。あれ、真中に移そうと思わなければ、割れ目は避けられたのに・・・。点数は近代の物に及びませんが、解説も丁寧で、アトリエの再現や礼拝堂の修作など、充実した内容でした。礼拝堂には、自画像も書き込まれていると確か前の特別展で言われていたように思うのですが、今回はそういう話は何もなかったですね。気になるところです。

 ああ、もう一回行きたいかも・・・。それより何より、4月の頭に君代夫人が亡くなっていたことがショックでした。前回の特別展では御存命で、映像にも出てきていたと記憶しています。でも、ようやく藤田嗣治のもとへと行くことができたのかも知れません。ご冥福をお祈りいたします。