理工系のための特許・技術移転入門
理工系のための特許・技術移転入門 渡部 俊也 岩波書店 2003-01 by G-Tools |
読みやすかったです。少なくともAUTMのものよりは全然読みやすいし眠くなりません。理工系と言いつつも、最後には遺伝子工学の特許(アメリカの有名なやつ)の事例も取り上げられています。初心者向けでわかりやすいのですが、ちょっと古いのが玉に瑕。
以下個人的に疑問その他もろもろ。
ヤング・レポート:技術の創造、実用化、保護が大学における技術移転制度の整備という形で具体化。アメリカでも1980年に制度化され、1990年代にかけて大きな効果を上げてきた。
→ということは制度化から10〜15年ほどで成果を上げたということ?日本は同様の法整備が2000年くらいだったはず。今成果を上げられているのか?
契約の交渉は、相手方からいかによい条件を引き出すか、双方の駆け引きであると考えている人が多いが、それはちがう。契約の交渉とは、双方が共同して事業企画を立案する、新しい事業を作り出す基礎づくりの仕事なのである。素直に意見や希望を述べあい、応じられることには応じ、応じられないところは双方で協力することが肝要である。負けるが勝ちという場合もある。むやみに主張するのではなく、高翔は相手を打ち負かすのが目的ではないことを肝に銘じて、交渉の過程を通じてお互いのパートナーシップを築きあげるようにしたい。