めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

HPVワクチン接種プログラムと再発性呼吸器乳頭腫症

オーストラリアの報告なのですが、国を挙げてHPVワクチン接種を進めたら、再発性呼吸器乳頭腫症という、ヒトパピローマウイルスによって母子感染して良性の腫瘍が咽頭にできては消えできては消え・・・という難治性の疾患が減ったってお話です。この再発性呼吸器乳頭腫症はHPVのうち、6と11が主な原因ウイルスみたいなんですが、オーストラリアで使ったHPVワクチン、ガーダシルは6、11、16、18が入っているそうで、それによって母親のほうの感染が予防されて母子感染を免れ、子の再発性呼吸器乳頭腫症が減ったのではないかとの事。データは国レベルのサーベイランスデータからで、これはHPVワクチン接種が始まった年にできたそう。

とはいえ、数が少なくて、2012年:7例→2013年:3例、2014年:2例、2015年:2例、2016年:1例。まれな疾患ですからねえ・・・・。まあ順調に減少していたようといえるのでしょうかね。あと、この疾患と診断された児の母親に妊娠前のHPVワクチン接種歴はなかったそう。うーん、日本でもこういうシステム作ってなかったんですかね?アメリカとか他の国はどうなんだろう??

あとは、国レベルのサーベイランスデータなら問題ないかなあと思うんですが、これはガーダシル作ってるメルク出資の研究で、著者らはちょくちょくメルクからの支援は受けている模様。

A Prospective Study of the Incidence of Juvenile-Onset Recurrent Respiratory Papillomatosis After Implementation of a National HPV Vaccination Program.
www.ncbi.nlm.nih.gov

m3はこちら。
www.m3.com

メルクマニュアルの再発性呼吸器乳頭腫症はこちら。
www.msdmanuals.com