めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

シリアにおける医療関係者の攻撃の報告ツール

こんなのLancetにのるの!?と思った論文。WHOの人たちが、医療従事者に対する攻撃をモニタリングするために、報告ツール(というか報告システム)を作りましたよ、というお話。

VarifiedとUnvarifiedのデータ出してるなら、感度特異度でも出した方がいいんじゃないのー?とは思うのですが、まあどっちをゴールドスタンダードに持ってくるかという話でもあるし、そういうのは出ていませんでした。一致率とかくらい出してもいいと思うんだけど・・・。

Attacks against health care in Syria, 2015-16: results from a real-time reporting tool.
www.ncbi.nlm.nih.gov

救急での自殺予防

アメリカの救急現場における自殺予防のトライアル。何らかの自傷歴か希死念慮があって救急を受診した成人患者が対象。救急現場でのトライアルなので、その場で群を分けてRCTすることができないから、Phaseを、1)通常治療、2)スクリーニング、3)介入との3つに分けて比較している感じです。基本特性もそれぞれのPhaseで慢性疼痛以外は大体許容範囲の差だったし、まあいいんではないかと。1)の通常治療がコントロールで、2)は救急にきた患者全員に自殺に関するスクリーニングをやって、3)の介入Phaseでは2次的な自殺リスクのスクリーニングをして、自己管理の安全プランと情報を看護師から患者に提供して、電話でフォローアップ。

通常治療と比較して、スクリーニングPhaseでは有意なリスク低下は見られていないけど、介入Phaseでは自殺企図(死亡を含む)、広義の自殺(自殺企図に加えて、自殺企図の中止や中断、準備・計画を含む)もリスクが減少していた。

ということで介入は有効なようだけど、安全プランの提供がいいのか、電話でのフォローアップがいいのか、個人的には電話でのフォローアップがいいんだろうな、と思いますが、病院がやるにはちょっと介入として負担が大きいんじゃないかなあ・・・・。予防方法として組み込むなら、病院側が出来ることは安全プランの提供までで、同意したら提携するNPOとかにデータ引き渡して電話でフォローが現実的そうな気がします。

Suicide Prevention in an Emergency Department Population: The ED-SAFE Study.
www.ncbi.nlm.nih.gov

亀田のブログがわかりやすかった。
www.kameda.com

クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代

1日は映画が安いので見てきました。クリムトは特別展が巡回しているのでその前に会わせて見たいなーって思っていたのですが、予想外に登場人物がたくさん出てきて難しかったです・・・。まさか神経学者のカンデル先生が出てきて、さらにフロイトも含めてエディプスコンプレックスの概念から論じられるとは思わなかった・・・。難しい・・・・。そして、年代的にはミュシャもこの時代なんだよなあ・・・とか色々と考えてしまいました。クリムトはまだしも、エゴン・シーレの狂気じみた絵はあんまり個人的には好きじゃないかも・・・。そして、絵画を大画面で見るというのはあんまり向かないなあ・・・と思ったりしました。

eiga.com

自宅の外に出ることと死亡リスク

日常的に自宅から外に出ている方が死亡リスクが高いというお話。さもありなんなのですが、結局ADLの低下とかそういうものの残余交絡なのでは・・・という気がします。調整はしてるけど層別化してないし(単に私が層別化が好きなだけなのかもしれませんが)。あと質問の方法が、あなたは衆にどれくらい家から外に出ていますか、という質問で、外に出ている時間とか手段とか何しているかというのが聞かれていないので、このあたりも気になるところ。あと、身体や精神が正常に保たれていれば外に出なくても死亡率は下がらないのか、やっぱり正常に保たれていても外に出ていた方がよいのか、そのあたりは気になりますよね。まあ外出ていないとうつリスクが高くてどっちにしても死亡リスクが上がりそうではあるのですが・・・。対象が少ない(1000人強)なので、細かい解析がなかなかしにくそうなのが難点なのかなあ・・・。でも年代別で全部やってるんで、全部一緒にして細かく共変量ごとに見てもらってもよかったなと思いました。

Frequency of Leaving the House and Mortality from Age 70 to 95.
www.ncbi.nlm.nih.gov

教育現場における性差別を禁止する法律

アメリカの教育現場における性差別を禁止される法律の改正を巡って、パブコメとか識者のコメントとかが述べられています。日本ってこういう法律ないんだっけ・・・。

www.nature.com

たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約のインパクト

たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(WHO Framework Convention on Tobacco Control : FCTC)というものがありまして、リンク先を見てもらえばわかるとおり、日本は2004年3月9日に署名、2004年6月8日に国際連合事務総長に対し受諾書を寄託、2005年2月27日に発効し国内で効力発生していますが、この内容、本当に条約の通り日本ちゃんとやってるかと言えば全然なんですよね。まあそれはさておき、その条約が発効されてどのようにタバコ消費にインパクトがあったかをみているのがこの研究なのですが、結論としてインパクトなし。というかグラフよく見ると最近上がってるんですけど・・・・。一時的な門だとよいのですが。

Impact of the WHO Framework Convention on Tobacco Control on global cigarette consumption: quasi-experimental evaluations using interrupted time series analysis and in-sample forecast event modelling.
www.ncbi.nlm.nih.gov

www.mofa.go.jp

天気の子

映像はきれいだったし、音楽もよかったんだけど、なんというか細かい描写がリアルだったり「え?それはなくない?」だったりで私はあんまり感動できなかったんですよね。という話を友達にしたら「私たちは純粋な心を失ってしまったんだよ」と言われてしまった。ちーん。

私が気になったのは、猫にカロリーメイトやるところ。それはないよ。チョコ味なら間違えたら猫死んじゃうじゃん。逆に小さい子のぜんそく吸入薬のあたりの描写はリアルだったりして、うーむ。

ちなみに私は新海ファンではないのでよくわからなかったけど、君の名は、の主人公2人が登場してるのでした。

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