電カルの設計と医師のストレス・バーンアウト
ええー?と思ったけど、臨床医にアンケートとって電カルの使いやすさとストレス・バーンアウトの関連を検討しているんですが、もちろん電カルの使いやすさもそれなりに関係あるけど、他の要因(仕事の裁量性とか)もストレスやバーンアウトに利いてますよって言う、当たり前でしょう・・・という結果に。
Association of Electronic Health Record Design and Use Factors With Clinician Stress and Burnout.
www.ncbi.nlm.nih.gov
むずむず足症候群と自殺
レストレス・レッグス症候群<RLS>っってむずむず足症候群とも言われる疾患で、不眠の原因になったりするんですが、その疾患と自殺の間に関連があったというコホート研究。RLS患者が24 179名、そうでない対象が145 194名という、かなり大規模なもの。この人たち6年くらい追跡して、上がってきた自殺者が119 名。
解析してみると、やはりRLS患者で自殺リスクが高い。しかも、うつの人や不眠がある人、慢性疾患がある人を除外しても依然高い(基本特製見ると、RLSの人は明らかに健康状態が悪そうな人が多い)。もともとはRLSは不眠やうつの原因になるからそこから自殺リスクに影響しているんじゃないかって言われていたんだけど、層別化してみたらそれらがなくてもリスクは高いまま。ただ、この層別化、N数が書いてなかったからどれくらい除外したかとかわからないのはちょっともやっとします。うーん、しかし、原因はなんなんでしょうね?脳内物質(ドーパミン)の影響とか、貧血の影響とか色々言われているので、そのあたりのメカニズムがきいているのでしょうか・・・?
Association of Restless Legs Syndrome With Risk of Suicide and Self-harm.
www.ncbi.nlm.nih.gov
ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち
2019年7月13日(土)~ 9月23日(月・祝)@あべのハルカス美術館
この次は福岡に巡回して終わる模様。割と未完品やスケッチ、下書きが多い展覧会だったんですが、ともかく、「ゼウス恋しすぎ!」って思いました・・・・(展覧会の本筋とははずれるけど)。出現に至るまでの様々なサロメの絵の説明があったのがとてもよかったと思う。
そして調べたら東京展の方が入場料が安かった・・・普通特別展って東京の方が地方より高いイメージなんですが、そうか・・・。
SASにおける表の出力
今まで知らなかった(使ったことのなかった)tabulateプロシジャ。
メモ置き場です。
こちらのPDFもよさげ。
http://www.sas.com/offices/asiapacific/japan/usergroups/wg/archive/001017azum.pdf
変数名:A1 A2 A3 A5 sex(全て0/1の二値変数)、 age(連続変数)
データセット名:test1
項目ごとの性別割合(横に割合を出す)
proc tabulate data=test1;
class A1 A2 A3 sex;
tables A1 A2 A3, sex*(N rowpctn);
run;
↓↓↓できるもの
sex | ||||
0 | 1 | |||
A1 | N | Percent | N | Percent |
0 | 100 | 33.3 | 200 | 66.6 |
1 | 100 | 50 | 100 | 50 |
A2 | ||||
0 | 100 | 66.6 | 50 | 33.3 |
1 | 100 | 33.3 | 200 | 66.6 |
A3 | ||||
0 | 100 | 33.3 | 200 | 66.6 |
1 | 100 | 50 | 100 | 50 |
全体も左側に挿入
proc tabulate data=test1;
class A1 A2 A3 sex;
table (A1 A2 A3), (all sex)*(N rowpctn);
run;
↓↓↓できるもの
all | sex | |||||
0 | 1 | |||||
A1 | N | Percent | N | Percent | N | Percent |
0 | 300 | 100 | 100 | 33.3 | 200 | 66.6 |
1 | 200 | 100 | 100 | 50 | 100 | 50 |
A2 | ||||||
0 | 150 | 100 | 100 | 66.6 | 50 | 33.3 |
1 | 300 | 100 | 100 | 33.3 | 200 | 66.6 |
A3 | ||||||
0 | 300 | 100 | 100 | 33.3 | 200 | 66.6 |
1 | 200 | 100 | 100 | 50 | 100 | 50 |
性別ごとに各項目の解答割合を出す(縦に割合を出す)
proc tabulate data=test1;
class A1 A2 A3 sex;
table (A1 all) (A2 all) (A3 all), (all sex)*(N colpctn);
run;
↓↓↓できるもの
all | sex | |||||
0 | 1 | |||||
A1 | N | Percent | N | Percent | N | Percent |
0 | 300 | 60.0 | 100 | 50.0 | 200 | 66.6 |
1 | 200 | 40.0 | 100 | 50 | 100 | 33.3 |
all | 500 | 100.0 | 200 | 100.0 | 300 | 100.0 |
A2 | ||||||
0 | 150 | 33.3 | 100 | 50.0 | 50 | 20.0 |
1 | 300 | 66.6 | 100 | 50.0 | 200 | 80.0 |
all | 450 | 100.0 | 200 | 100.0 | 250 | 100.0 |
A3 | ||||||
0 | 300 | 60.0 | 100 | 50.0 | 200 | 66.6 |
1 | 200 | 40.0 | 100 | 50.0 | 100 | 33.3 |
all | 500 | 100.0 | 200 | 100.0 | 300 | 100.0 |
平均値はこんな感じ
proc tabulate data=test1;
class sex;
var age;
table age, (all sex)*(n mean std);
run;
all | sex | ||||||||
0 | 1 | ||||||||
n | mean | std | n | mean | std | n | mean | std | |
age | 100 | 45.0 | 1.0 | 50 | 44.0 | 1.0 | 50 | 46.0 | 1.0 |
ちなみに、missingを入れないと、欠損値があるものは解析から除外されちゃうので、こうしないと青くなる事がわかりました・・・。
proc tabulate missing data=test1;
class A1 A2 A3 sex;
table (A1 all) (A2 all) (A3 all), (all sex)*(N colpctn);
run;
片方の性別だけ表示したいときはWhereを使う。
proc tabulate missing data=test1;
Where sex=1;
class A1 A2 A3 sex;
table (A1 all) (A2 all) (A3 all), (all sex)*(N colpctn);
run;
性別層別化したい時。
平均値を出したい変数名がA1、A2、要因別に出したい変数がa=1, 2、性別がsex=1, 2のとき
proc tabulate;
class sex a;
var A1 A2 A3;
table sex*(A1 A2), (all a)*(mean std);
run;
all | a | ||||||
1 | 2 | ||||||
mean | std | mean | std | mean | std | ||
sex | |||||||
1 | A1 | 45.0 | 1.2 | 44.0 | 1.0 | 46.0 | 1.0 |
A2 | 60.0 | 1.5 | 50 | 1.5 | 65 | 1.0 | |
2 | A1 | 45.0 | 1.2 | 44.0 | 1.0 | 46.0 | 1.0 |
A2 | 60.0 | 1.5 | 50 | 1.5 | 65 | 1.0 |
動物/植物性たんぱくの摂取と死亡リスク
医者対象のコホートと、ナース対象のコホートを分析した結果。どちらも参加者は10万人こえ。動物性タンパク質の摂取量と、植物性たんぱく質の摂取量をトータルエネルギー摂取量に対する割合で5分位にそれぞれわけて、最小5分位を基準にした際の他の群の死亡リスクを出しています。動物性タンパク質の割合が高いほど、CVD死亡リスクが上昇しているけど、全死亡、がん死亡、その他の死亡は関連なし。植物性たんぱく質の割合が高いほど、全死亡リスクと、CVD死亡リスクが減少。特に加工肉などは植物性たんぱく質に置き換えた方がいいのかもね、との話なんですが・・・。
うーん、総エネルギー摂取に対する割合を5分位に分けると、植物性たんぱく質は最小群が3%、最大群が6%とかなんですね・・・。これって豆腐とか納豆で換算するとどんなもんなんだろう・・・って考えるとそこまで神経とがらせる必要があるんだろうか・・・むしろ単に動物性タンパクの量を減らせばいいのでは・・・・?と思ったりしました。ちなみに植物性たんぱく質は「Major food contributors to plant protein included bread, cereals, pasta, nuts, beans, and legumes.」と書いてありまして、えーこれってパンとかパスタとか、いわゆる炭水化物だよねえ・・・・とか思ったりしています(もちろんグルテンとかでタンパクが含まれている訳なんですが・・・・)。
栄養疫学の世界って、どれだけ正確に食事を記録できたか、っていうところにつきてしまう部分があるなあ、と個人的には感じていて、栄養素よりも、その食べたもの(トマトとか牛乳とか肉とか)の摂取量でやった方がいいんじゃないかなあ・・・と思ったりします。ちなみに私は、潰瘍性大腸炎の再燃期はパスタもナッツも豆類もだめなんですよねえ・・・。死亡リスク低下には疫学的には!といわれても、お腹壊すの辛いもんなー。
Association of Animal and Plant Protein Intake With All-Cause and Cause-Specific Mortality.
www.ncbi.nlm.nih.gov
職場の健康プログラムの効果
職場で行われる健康プログラムの効果をクラスターRCTで検討した研究。20の職場が介入群(約4000名の労働者)、140の職場(約29000名の労働者)がコントロール群で、プログラム内容は、栄養、運動、ストレス軽減などの8つの要素からなるもの。結果として、日常的な運動と体重コントロールは良好だったけれども、他のたくさんある指標(血圧などの生理的指標、医療費などの経済的な指標、欠勤などの就業関連の指標)が軒並みだめなので、これは単なる偶然ではないかな・・・と思います。ということで効果なし。
ただ、提供会社のプログラムによっては効果があるものあるそうで、どういう提供の仕方か、などなど色々条件を変えることで結果が変わる可能性は大いにあるかと思います。
印象派への旅ー海運王の夢 バレル・コレクション
印象派への旅ー海運王の夢 バレル・コレクション(会期:2019年8月7日~10月20日)@静岡市美術館
初めての静岡市美術館。でもまあ、「門外不出」というからには行かねば、ということで行ってきました。青春18利用で日帰り、片道ローカル3時間、値段的には名古屋~大阪と名古屋~静岡って変わらないんですよねえ・・・。
さて、なんで門外不出かというと、このコレクションを収集した、海運王のウイリアム・バレルさん。グラスゴーにコレクションを寄贈するときの条件が「1:大気汚染の影響が少ない郊外に作品を置くこと」「2:イギリスから持ち出し不可」ということだったそうで、今まで国外に出たことがなかったんだとか。それがなんで今回出てきたのかはよくわからないのですが、バレル・コレクションが納められている美術館が改装中とのことで、改装費用を稼ぐため(よくある)なんでしょうかね。改装に伴い奇跡的に実現したとのことですが、どういうトリックを使って国外持ち出しを可能にしたのか気になります・・・。そしてこれらのコレクションはほんの一部な用なので、一度グラスゴーで直接見てみたいなあ・・・と思います。
そういえば、コレクション展は「この人は何を思ってこの絵を手に入れたんだろう?」と、ぼーっと考えながら見るのですが、この人はそんなに暗い絵が多くないから(とはいえ静物画はちょっと暗いけど)、幸せな一生だったのかなーと思いました。海の絵とか、港の絵とか、天候によっては暗いものもあるけど、どよーんとしたものばかりじゃなかったので。個人的にはマネのシャンパングラスのバラがよかったなあ・・・。