めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

へヴンリー・ブルー

4087463915ヘヴンリー・ブルー (集英社文庫)
集英社 2009-01-20

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 号泣。

 泣きたいときは、村山由佳の天使シリーズに限る。目、腫れすぎて明日職場に普通に行けるかどうか・・・。ともかく泣く準備万端だった私は、あえなく数ページ目で陥落です。

 特に私生活で何かあったわけでもないけど、公的な方でも何かがあったわけでもないけど、ある日突然何が何だか分からないけど、ともかく泣きたくて泣きたくて、落ち込んで落ち込んで、どうしようもない時がやってくる。ちょっとした失敗が引き金だったり、普通だったら深くは考えない周りの人の一言がきっかけだったり、色々なのだけど、一度そういう気持ちになってしまったら、友人と大騒ぎするか逆に思いっきり涙を流すかしか、治す方法がなかったりします。愚痴るのはだめだ、あれはよけい慰めな気持ちになる。だから、一人でぼーっとしているよりも、小説や映画の力を借りて思いっきり泣く方がいいんです、こういうときは。秋から冬にかけてよりも頻度が高くなってきた気がしますが・・・。

 天使の卵を読んだのは高校1年の時。それから約10年(正確には7年くらい?)たって10年後の物語である天使の梯子を読んだのは、2004年の冬。それから3年。周りから見たら大したことはないですが、一時期体重はここ数年で最低記録を更新し、動けず何もやる気が起きず本当に死ぬんじゃないかと思うような時期がありました。まあ、オフィシャルにはそういう姿は見せないようにしていた分(ばれてたかもしれませんがー)、自宅での落ちようはひどかったですね、あの時期は。それでもその時期を経験する前の2004年の私は、天使の梯子を読んでこういっています。

今なら思う。出会いは運命というか、むしろ必然じゃないかって。
今まで本当にたくさんの人と出会ったけど、今なら思える。
いい出会いも悪い出会いも全部含めて、私に必要だったんだと。
自分が「今」の自分であるために、これから生きていくために、必然だったんだと。

 今当時のブログエントリー*1を読み返して、ちょっと笑ってしまったのですが、天使の梯子を読んで私が綴った言葉は最悪の時期を過ぎた自分が繰り返し繰り返しここで言っていることと同じでした。13年前号泣した天使の卵と、5年前号泣した天使の梯子、そして今日号泣したへヴンリー・ブルー。天使の卵はこんな悲しい物語があるのかと号泣したけれど、歩太と夏姫のその後を読んで思うことは、年月がたっても同じなのかなと思います。

 天使の卵天使の梯子と異なり、へヴンリー・ブルーは散文ちっくな感じなのですが、ひとことひとことが私の胸を打ちました。天使の卵天使の梯子を何度も何度も読み返したからこそ。前作2作に出てきた言葉と状況が思い出されて、同じ言葉に泣き、新しく出てきた言葉にも泣きました。この本だけ読むのはやめた方がいいと思います。前2作をしっかりと読んだ人じゃないと手にとる意味はない気がします。だって何が何だか分からないですからねー。

 嫉妬や独占欲は醜いかも知れないけれど、本当に自分でも醜いと思うことはあるけれど、でも、そういう醜い自分に悩むのは、それはそれでいいんじゃないかと思う。

*1:ここではなく、別の場所にあります。場所は秘密☆