めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

Comparison of Hospital Mortality and Readmission Rates for Medicare Patients Treated by Male vs Female Physicians.

今年の2月に出て、色々と話題になった論文。女性が担当した入院患者さんのほうが30日死亡率や再入院率が低かったというもの。アメリカのメディケアという高齢者向け医療保険のデータから抽出して解析しているのですが、面白いですよね。同じような形でアメリカの医大出ているお医者さんと、他の国の医大出ているお医者さんが見た患者の死亡率や再入院率見た研究もあって、日本でもこういう研究できないのかな?と思います。日本の医療保険のデータだと、治療や処方薬、病気や転機の情報はあっても、主治医の情報までないんじゃなかろうか・・・。
 あと、イントロでかかれていたのですが、アメリカの医師の3分の1が女性。半分に近いのかなーと思っていたけどそうでもなかった。ちなみに日本でも医師会の資料とか見ると、医師国家試験の合格者は大体男女比にたようなものなのですが、全医師数に対する女性の割合となると、2割くらい。
http://www.med.or.jp/doctor/female/course/001726.htmlwww.med.or.jp

 そして対象になる医師の性別基本特性を見ると、女性の方が年齢も若いし、研修を終えてからの年数も少ない。
 もともと先行研究で女性医師のほうが根拠に基づいた治療を選択しやすいとかあるみたいなのですが、解析の際に補正したとは言え、このあたりの「若さ」からくる影響もいい意味であるんじゃないかなあという気もします。それぐらい、5歳も女性の方が若いというのは意外でした。あと基本特性ではそこまで大差がないものの、女性医師は女性患者をみることも少しだけ多いようなので、この辺の男女の転機の差とかもあるのかなあとか、いろいろ考えながら読んでました。
 性別でさえこれだけ違いがでるので、やっぱりダイバーシティは重要で、お互いのいいところを学び合うのって医療の発展には重要なんじゃないかなあ。ほんと、日本で同じような解析してみてどういう違いが出るのか、研究してみたら面白いですよね。

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