めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

アルコール摂取は海馬の萎縮と関連する

アルコール摂取は少量なら循環器疾患予防になるとか色々言われていますが、認知症系のリスクはどうなのよ、というのも言われていて、これまた循環器疾患と同様に少量なら予防効果があるとか色々言われています。まあどちらにせよ多量がだめなことはもう明白なので、まずは大量に飲んでいる人は飲酒量減らしましょうね。

この研究はWhitehall研究と言ってイギリスの公務員を追跡した有名な研究です。認知機能を縦断的に評価していたりイメージングまでやってるとは知らなかったのですが、疫学の世界では結構有名な研究です。

ということで、残念ながら多量と行かなくても中程度のアルコール摂取(14-21 units/week:1 Units=10mgまたは8gのアルコール摂取、14 unitsだと大きめのグラスワイン5杯)も、海馬の萎縮と関連していてようです。14ユニット以下は特に関連なかったので、まあ日本でも1日1合といわれているのは妥当なところなんでしょうね。認知機能の評価の方にはそれほどアルコール摂取は影響していないようですが、現在の平均年齢が70歳位の対象かつMRIまでできるほどの人たちなのでそれなりにバイアスはかかっているかもしれません。個人的に気になるのはこの海馬の萎縮というのがもともと小さい人がいるのかとか、変化を見なくていいのかとか、どれくらい萎縮すると症状としてでてくるのかとか、形態的な部分と症状として現れてくるところの関連性ですね。人間って不思議なものでNun Studyでもあったように、明らかに形態学的にはアミロイド斑がたくさんあるのに認知機能の低下が進んでいなかった例とかもあるので、どこまでがどうなのかは気になるところ。

Moderate alcohol consumption as risk factor for adverse brain outcomes and cognitive decline: longitudinal cohort study.
www.ncbi.nlm.nih.gov