栄養疫学系の人にとっては「やっぱりね」という結果ではあるんですが、アメリカのNHINESのデータで、サプリメント摂取している人としてない人で死亡率比べたら関係なかったよ、むしろサプリメントの過剰摂取は死亡リスクをあげるかもしれないよ、という報告です。まあ死亡が総死亡でしかないので、死因別にしたらまたちょっと違った結果は出てくるかと思うし、これが疾病の罹患になったらまた多分違う結果にもなるかもしれないんですが、とりあえず総死亡には影響なし、とのことです。
そもそも、よく言いますけど、サプリメントでちゃんと健康にいい影響があるとコンセンサスが示されているのは、胎児の二分脊椎症リスクを低下させる妊娠初期の葉酸摂取くらいで、あとはまともにエビデンスはないですよ、ってお話ですよね。大体観察研究でリスク低下が見られても、RCTやったら影響なしというのばかりですよね・・・。葉酸のがん予防とか循環器疾患予防とか、いい、いいと言われていても結局RCTで関連なしばっかりだったし・・・。
ということで、怪しいサプリメントの宣伝にはだまされないようにしましょう。
Association Among Dietary Supplement Use, Nutrient Intake, and Mortality Among U.S. Adults
www.ncbi.nlm.nih.gov
