遥かなる水の音
遥かなる水の音 集英社 2009-11-26 by G-Tools |
とある方に「どんな本?」と言われたのですが、ひとことで言うと、亡くなったゲイの主人公?のお骨をサハラ砂漠に巻きに行く話、です。
でもこれがまた複雑な御一行様で、主人公と一緒に暮らしていたお金持ちと、主人公の姉と、主人公の幼馴染で主人公が昔から好きだった人とその彼女で主人公の幼馴染。すごい組み合わせ・・・。で、道中色々あるわけです。
人が亡くなった話だからベースは悲しいんだけど、社会的にマイノリティだった主人公が、サハラにお骨を巻かれることで解放されていく感にあまり悲しさは感じられなかったし、でも、主人公の思い人とその彼女が喧嘩したりくっついたりで幸せな話のはずなのに、思い人が最初に主人公の骨をサハラにまいたりするわけで・・・。
複雑な話だったけど、意外に読後はさっぱりしていました。考えさせられますけど。