めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

トコトンやさしいプロジェクトマネジメントの本

とりあえず必要に迫られたので10年前の本を流し読み。しかし、この本よくできてるよなーと思います。そしてここまでかっちり計画立てて、大きなプロジェクトを遂行して成功させたいもんだなーと思いました。プロマネに関係するようなテクノロジーって10年経てばそれなりに進歩したと思うので、また新しく本読み漁って見てもいいかもな、と思いました。

トコトンやさしいプロジェクトマネジメントの本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ)

トコトンやさしいプロジェクトマネジメントの本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ)

大気汚染・騒音と出生時体重

ロンドンの研究。こういう環境系の研究って、曝露要因の測定が結構面倒だったりするんですが、最近はチリ情報システム(Geographic Information System、GIS)のおかげで結構正確に測定できるようになってきたんじゃないのかなーという感じです。この研究では、Greater Londonの出生児で、大気汚染と騒音と、体重の関連を約50万人で分析しているんですが、大気汚染では低体重出生と関連してたけど、騒音は関連なしという結果です。50万人・・・。もちろん、移動とかどれくらい屋内にいたかとか、屋内の空気環境とか色々変動要因はあると思うんですが、そうかーという感じです。

曝露要因を考えると、追跡期間が長いだけずれが生じるので、出生児で研究するのはいいアイデアなのかもなーと思ったりしました。あとは職場の環境もあると思うので、そのあたりの実際のずれ部分をこれからどう補って皇族研究が出てくるのかなーと思いました。このあたりの、測定誤差って言うのはテクノロジーがそのうち解決してくれそうな気がします。

Impact of London's road traffic air and noise pollution on birth weight: retrospective population based cohort study.
www.ncbi.nlm.nih.gov

経口避妊薬の使用と乳がん罹患

経口避妊薬の使用と乳がん罹患リスクについて、デンマークの約180万人を追跡したコホート経口避妊薬を飲む期間が長いほど乳がんリスクが上がってます。このコホート対象者のうち3割近くが経口避妊薬使ってますが、日本だと使用者の数がべらぼうに少ないので、アジアのデータ出すっていってもここまでのデータが出てこないだろうなぁと思います。欧米のアジア系の人たちでやってもらうしかないのかなぁ。

手術の執刀は若手じゃないほうがよい

内科の場合は年齢が若い、女性のほうがよかったみたいですが、外科については性差はなく、年齢が上がるほうが死亡率が低かった、という研究。Medicareと執刀医のデータをくっつけて解析できるっていうのがすごいよなーと毎度毎度思います。今回は重症度でも見ていますが、執刀医の年齢が上がると死亡率が低くなるのは特に中等度~重症患者で統計的に有意な模様。前の内科の研究とは主要アウトカムが異なるので(前の研究は再入院率も入っていた)すが、比較的内科は若め、外科はベテランというのがよさそうな感じですね。とは診療科や手術ごとに変わってきそうな感じもするので、手術別のデータも見たほうが・・・と思ったらサプリメントにありました。手術によって結構違うし、ベテランのほうが死亡率高い手術もあるので、実際のところは個別に見たほうがよさそう&日本の場合はどうなんでしょうねー大規模にやった結果ないのかな?と思いました。

Age and sex of surgeons and mortality of older surgical patients: observational study.
www.ncbi.nlm.nih.gov

smorky.hatenablog.com

www.news-postseven.com

科学における多様性のメリット

メリットって言うかベネフィットなんですけどね、原文は。私もある意味一律で、ある意味多様性に富む集団でイベント企画したりすることがかなりありました(まだ現在進行形、かなあ)が、多様性に富む集団で企画運営するとどういうことが起こるかっていうと、想像よりもはるかにいいものが出来上がるときがある・・・・ということなんですよね。ただし、いつもではないというのがポイントなんでしょうが。

いつも同じグループで企画すると、想像できる成功というか一定のクオリティには仕上がるんですが、それをこえる成功って言うのが出てこない。だから、どんなに板ばさみになって苦労して、締め切りに追われて自分ひとりが仕事をかぶることがあっても(←私いつもこの役割w)、はじめの企画初期段階では想像できなったようなはるかにすばらしい企画ができることがあるからやめられなかったりします。

・・・・とはいえ、これをエビデンスにしろとかデータで示せとか言われると、それはすごく難しい。そしてまだまだ「なにこの化学反応」って言えるレベルの事例を経験したことがある人も、そう多くはないから説明するのも本当に難しい。結局Natureも今週号でいくつか事例を取り上げる、っていうようにまずは事例を示すことしかできない。その段階から次のステップへいくところを、生きているうちにみてみたいなと思う今日この頃です。

Science benefits from diversity
www.nature.com


These labs are remarkably diverse — here’s why they’re winning at science
www.nature.com

めご氏の便秘解消!

今日の良かったこと
・めご氏の便秘解消しましたー!今週も獣医さんで出してもらわないとダメかと思ったよー!!
・ふと思い立ってずっと食べたかったお店をのぞいたら空いていて、ちょっと高級ランチになってしまったけど満足。

下僕は辛いよ
・解消のための代償は大量の洗濯物です。大物乾かないんだよ。。。

尻尾は事故か何かで断尾してある上に途中が曲がってる鍵尻尾。

バイオマーカー+臨床症状に基づいて治療を行ったほうが転帰はよいらしい(クローン病)

潰瘍性大腸炎の仲間みたいなもんなので、クローン病関連のトライアルも手にとるようにはしているんですが、相手が悪かった・・・・。クリニカルトライアルの最近の流れってよくわからないんですが、この研究、オープンラベル(治療法がマスキングされていない)なんですが、「え?いいの?」と思うのは私だけのようで・・・。コメントも特にオープンラベルについて触れているものはなく、え、いいの?最近オープンラベルってこんなに寛容なの?と思って愕然としているところであります。クリニカルトライアルもちゃんと目を通さないといけませんね・・・・。

2群の比較なんですが、中等度~重症のクローン病患者を、臨床症状に基づいて治療を行う群、臨床症状+バイオマーカーの両方に基づいて治療を行う群に分けて、それぞれの転帰を比べています。治療は症状or症状+バイマーカーによって変わっていくので、最終的にどういう治療を受けたかというのは、結構両群比べてみると違います(Fig4)。で、治療がオープンラベルなのは別にいいと思うんです。あと割り付け(臨床症状のみor臨床症状+バイオマーカー)が研究者と患者にマスキングされてるのもよい。でも、個人的に記述が引っかかるのは、じゃあ誰が治療を決めてるのよって話で、検査結果送ったら中央センターから薬増やせとか薬変えろとか指示がくるのか?結果データにコミットしない臨床の現場の医者が決めているのか?そのあたりがよくわかんないんですよね・・・・。ちょろっと、割付は研究者と患者にマスキングされてるけど、治療はオープンラベルとだけしか書かれていない・・・。いや私が読み込めていないだけなんだろうか・・・・。Clinicaltrials.govをみてもそのあたりよく書いてないし、コメントも別に指摘していないし、もうちょろっと書かれていたら、多分検査結果を中央センターに送って指示待ちとかって考えちゃっていいんだろうなあ、最近はそういう流れなのかなあ・・・と思って勉強せにゃいかんな・・・と思った次第です。

ちなみに、バイオマーカープラスしたほうが主要エンドポイントも改善がよく、重篤な有害事象は2群で有意差なしの模様。

Effect of tight control management on Crohn's disease (CALM): a multicentre, randomised, controlled phase 3 trial.
www.ncbi.nlm.nih.gov

clinicaltrials.gov