めごめも!

ひとりと1匹の生活記録。

早期乳がんにおけるアロマターゼ阻害薬関連関節痛に対するデュロキセチンのRCT

コロナでZoom対応だけやっていたこの半年、研究に頭を戻すのにリハビリせねばと長い論文を読み出した第1弾。なんでこれ選んだんだろう・・・って感じです。何でって、詰んでおいた未読論文から適当に引っ張り出したらこれだったんですが、そもそもなんでこれが積ん読論文の中に入っていたのかさっぱり不明です・・・。

早期乳がん患者の治療に使うアロマターゼ阻害薬はエストロゲンの産生を抑制することで乳がん増殖を抑える薬ですが、この薬を飲むと副作用として関節痛や関節のこわばりなどがでるそうなんです。関節痛ってなにげにQOL阻害が著しかったりするんですよね・・・。というわけで、それを押さえるためにデュロキセチン(SNRI)を服用すると、関節痛やこわばりが減るんじゃないか?ということで実施されたRCTです。デュロキセチンはうつや不安の治療に使われる以外にも、線維筋痛症など慢性的な痛みの治療にも使われるらしいです。

ということで、平均的な関節痛のスコアが4以上で、アロマターゼ阻害薬を治療に用いている閉経後の早期乳がん女性299名を対処湯に、13週間デュロキセチンまたはプラセボを服用してもらい、服用後の痛みを比較するRCTです。結果として、プラセボに比較してデュロキセチンの方が平均的な関節痛スコアは減っていました。童謡のパターンが、こわばりなどでも観察されたそうです。副作用については、全てについてはデュロキセチンの方が頻度が高かったですが、グレード3では有意差がなかったとのこと。ということで、デュロキセチンをアロマターゼ阻害薬治療の際に出てくる関節痛および関節のこわばりの治療に使うのはいいのではないか、との結果です。

・・・・ところで、この研究ですが、スポンサー(Financial support)が第一著者なんだけど・・・・私費でやったっってことですか・・・・。っていうか私費でこんなことできるの・・・・。まじで・・・?


Randomized, Multicenter, Placebo-Controlled Clinical Trial of Duloxetine Versus Placebo for Aromatase Inhibitor-Associated Arthralgias in Early-Stage Breast Cancer: SWOG S1202

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov